ミノキシジルの効果を解説|『毛髪再生とアンチエイジング(小友進氏)』を読み解く

2018年11月10日

最近では薄毛治療やアンチエイジング技術がとても改善されてきているため、50代の人でも30代後半に見えたり、パッと見ただけではちょっと信じられないような年齢の人たちが多く出てきています。

中でも毛髪のボリュームはアンチエイジングでは中核を成すといっても過言ではなく、どれだけ肌が綺麗でも髪の毛がスカスカだと老けて見られやすいわけです。

小友進氏が2009年に書いた論文『毛髪再生とアンチエイジング』をご紹介します。

ミノキシジルと、その薬理効果について書かれた論文

『男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年度版』で紹介していますが、日本皮膚科学会によるランク付けで最上位のAランクを獲得しているのは、

  • ミノキシジル
  • フィナステリド

の2つだけです。(詳細は以下リンク↓)

このページで紹介している論文は2009年に書かれたものですが、8年後のガイドラインでもいまだにミノキシジル・フィナステリドがAランクで固定されていることから、少なくともこの8年間でそれ以上のものは出てきていないということになります。

★★★AGA(男性型脱毛症)でなくても、加齢によって毛の成長期の現象・薄毛化、旧式と成長期の間の潜伏期の拡大、毛幹のサイズの現象は起こる

これすごいことですよ。

知ってましたか?

私は初めて知りました。

ハゲない人だと思っていても、年齢を重ねていくごとに毛は細くなっていくことが、研究により明らかになっています。(“Ageing and hair cycles” by Courtois)

つまり、男性型脱毛症の人は、そうでない人よりも進行のスピードが早いだけだ、ということを明らかにしているわけです。

ミノキシジルの投与実験でわかったこと①
正常な毛をそれ以上に伸長させる効果はない

ベニガオザルへの投与によって、毛の成長期に正常毛以上に毛が伸びるかどうか、の実験を行ったところ、正常な毛がそれ以上に伸長するということはなかったとされています。

つまり、成長期における毛の成長の上限は決まっているというわけです。

早く毛を伸ばしたいとか、もともと持って生まれた毛のヘアサイクルをさらに伸ばす、ということがミノキシジルではできないことがハッキリ示されたのです。

ミノキシジルの投与実験でわかったこと②
矮小化した毛包サイズを大きくすることができた

ベニガオザルへの投与実験により、ミノキシジルは矮小化した毛包サイズを大きくすることがわかったのです。

AGAによりヘアサイクルが短く、細く弱くなって毛に対して有効だと示されています。

毛包サイズの改善により、ヘアサイクルは長くなります。

ミノキシジルはFGF-7を作り出す

FGF-7はケラチノサイト増殖因子とよばれており、毛包上の細胞にある受容体に作用する物質です。

毛包が退行期へ以降するのを阻害する作用と、成長期を維持する作用があります。

結果的に毛髪を伸長させる作用がある、というわけですね。

一般的なミノキシジルの認識といえば、頭皮に血流を増大させることによって栄養素を届ける、というような流布が目立ちますが、実際にはこうした物質によってヘアサイクルへ働きかけているわけです。

男性型脱毛症が発現するのは10歳代~

20代、30代から始まると勘違いしている人も多いですが、実はAGAがスタートするのは最速で10代なのです。

ちなみに論文でも明らかにされていますが、日本人の80歳代では、60%が男性型脱毛症によりハゲていることが示されています。(残り40%の人も、髪の毛は細くなり、ヘアサイクルは短くなっている)

医療技術の高まりと健康的な食事により平均寿命は延長してきましたが、老齢による薄毛が明らかになってきたというわけですね。

AGAは血流の低下で起こるのではない。
毛包の矮小化によって起こる。
ミノキシジルは毛包の矮小化を食い止め、大きくする物質。

自毛植毛手術などで、健康な後頭部の毛包を幹部に移植することがありますが、実は自毛植毛で植えた毛が再びハゲるということはほとんどないそうです。

毛包は、そのモノ自体の性質によってAGAの影響を受けやすいかどうかが変わってきます。

後頭部の毛は、最初からハゲにくい性質があるから、自毛植毛手術が成り立つんですね。

そういう意味において、ミノキシジルは元からハゲやすい毛包の性質を矯正する効果がある、という見方が正しいのです。

AGAや育毛剤に関するウソをバッサバッサと斬る!
何も考えず闇雲に対処しているとどんどんハゲてくるかもよ・・・