フィナステリドの効果を解説|『フィナステリド(プロペシア®錠0.2 mg・1 mg)の薬理学的特性と臨床効果』を

AGA治療といえばミノキシジルとフィナステリドの2種類で行っていくのが主流ですが、どちらがどういう効果を持っているのか、ハッキリとした根拠をもって治療されている方は少ないように感じます。

『男性における男性型脱毛症用薬 5 α – 還元酵素 II 型阻害薬 フィナステリド(プロペシア ® 錠 0.2 mg・1 mg)の薬理学的特性と臨床効果』 を解説していきたいと思います。

フィナステリド1mgは、前頭部・頭頂部ともに頭髪を改善

ベニガオザルへの6ヶ月の投与実験の結果、毛髪重量と毛包の長さは増加し、ヘアサイクルにおける成長期の毛包が増加したことが報告されています。

ミノキシジルのように毛を生やすことに着眼しているのではなく、フィナステリドはあくまでAGA患者の現在の状態よりも良い状態でキープする、というところに違いがあります。

ミノキシジルについての論文は↓

フィナステリドは、長期投与時の安全性も高い

頭皮にひそむ5αリダクターゼがテストステロンをDHTに変換する、というややこしい説明こそがAGAの説明そのもになるわけですが、要はDHTの阻害ができればAGAを改善できる、ということが示されています。

長期投与での安全性が確立されているからこそ、男性型および女性型脱毛症診療ガイドラインでもランクAを獲得しているのです。

プラセボとの比較

プラセボというのは、偽薬と訳されますが、要は薬の臨床試験で本物と偽物の薬をそれぞれ与えて、効果を見るというものです。

なんでそんな訳のわからないことをやっているかというと、なんの効果もない偽薬のはずなのに、人間の体というものは『~~の効果がありますよ(^^)』といわれて飲むと、本当に効果が出てしまうことがあるそうです。

そういう、思い込みによる治癒との比較をやることで、薬の本当の効果を確かめることができる、というわけですね。

そして以下がフィナステリドのプラセボ試験の結果です。

これらはAGA(男性型脱毛症)の方に対して行われたデータですが、まずは点線の方に着目してみてください。

5年前と5年後で、毛髪数がぐっと減っていることがわかります。

AGAによってヘアサイクルは短くなり、毛包はどんどん矮小化していきます。

ほっておくとハゲる、というのはこのデータを見れば明らかですね。

フィナステリド投与による初期脱毛

フィナステリドのグラフ(実線の方)で投与開始~1年目において、直線で右肩上がりしているのがわかります。

投与前よりも5㎠あたり100本増加しています。にもかかわらず、

『フィナステリド 初期脱毛』

これ調べると結構出てくるんですけど、例えば2ヶ月目に通常より100本多く抜けたとか、半年後まで抜け続けたとか。

でもそれって飲んでる人全員AGAの人ですよね?

普通に生きてるだけでどんどんハゲてく性質の人が、抜け毛の本数に神経質になりすぎてるだけなんじゃないでしょうか・・・

そんな個人の感想よりも上の図のほうが参考になりますよ、僕にとっては。

フィナステリドは髪の毛を増やす性質ではなく、AGAの影響によってこれ以上ハゲないようにするためのもの

そして次は上の太い線に着目してみてください。

5年前と5年後で、投与前よりも微増していますね。

AGA(男性型脱毛症)を発症すると順調に髪の毛が減っていきますが、フィナステリドを投与された患者はずっと安定して生え続けているということです。

5αリダクターゼの1型と2型

1型は多くの部位の皮膚にあり、

2型は毛包、前立腺などに存在しています。

フィナステリドの性質として、主に2型を阻害するということが示されています。前立腺がんの治療にも使われていることからみても明らかですね。

まずはサルへの実験投与

フィナステリドは血中のDHTを低下させてくれる

論文内では、サル(オス)に対してのフィナステリド投与実験で、投与二ヶ月で血中のDHT濃度が86%減少したことが示されています。

DHTは悪玉なので、普通に考えて体内にいないほうが良いのは明らかです。

髪の毛の重量が55%増加

同じくサルへの投与実験ですが、この発毛作用は投与二ヶ月後から現れ始め、6ヶ月目まで続いたことが示されています。

髪の毛が爆発的に生えるというよりも、ヘアサイクルと毛包が長くなったことで、通常抜け落ちてしまっていた毛が長く、強く生えたとみるべきでしょう。

次は20代~50代のAGA患者に投与。どうなる?

およそ一年間にわたって132人にフィナステリドの投与を行ったそうです。

投与前の写真と投与後の写真の比較して、

  • 改善された患者数は、77人(58.3%)
  • 脱毛が進行した患者は2人(1.5%)

という結果が示されています。

うーむ、凄まじい・・。

副作用の発現の割合

  • 勃起機能不全(2/276 例, 0.7%)
  • リビドー減 退(3/276 例,1.1%)

どうですか・・。

フィナステリドについてグーグルなどで調べていると、副作用の問題がすぐに出てきますけど、(育毛剤のアフィリエイトブログが乱立しているから)、この試験結果だけを見ると、危険性は低いと思われます。

フィナステリド投与を5年続けてみた結果

直径 1 インチ円内の毛髪数のフィナステリ ド 1 mg 群とプラセボ群との差は,投与 12ヵ月後で 107 本(P<0.001),5 年後には 277 本(P<0.001)と経 時的に増加した
引用: https://www.jstage.jst.go.jp/article/fpj/127/6/127_6_495/_pdf/-char/ja

1インチ=2.54センチメートルです。

5年前にフィナステリドを飲み始めた人は、飲んでない人よりも直径1センチあたり約100本も多い、と言い換えることができます。

単純計算してみた

ハゲている部位がどれくらいあるかにもよりますが、前頭部M字ハゲで20㎠分がAGAで薄毛になっている人の場合、今から飲み始めることで5年後2,000本の毛を残すことができる、ということになります。

日薬理誌が公開している論文

グーグルで調べて上位に出てきた情報だけを根拠にするのは、アフィリエイトサイトが蔓延していて、実はとても危険なことだと思います。(根拠よりも売ることを考えているから。)

だからといって、論文って読むのがとても面倒なんですよね。

このサイトでは、良いなこれ!と思った論文を読んでみて、一般的な認識とのズレに着目して紹介しているので、他の記事も是非読んでみてください。

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何も考えず闇雲に対処しているとどんどんハゲてくるかもよ・・・